
2025年の大阪・関西万博をきっかけに導入された万博ビザ。
国際イベントを契機に外国人の入国が容易になった一方で、不法滞在や潜伏の問題が顕在化しています。
実際に、入国後に所在を隠し、犯罪組織に関与するケースが報じられるなど、社会全体が無視できない課題となっています。
この記事では、万博ビザで潜伏が生じる背景、不法滞在を見分けることの難しさ、そして外国人労働力を受け入れる今後の社会における課題を、探偵の視点も交えながら解説していきます。
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大阪万博のスタッフとして来日した外国人が、そのまま滞在を希望し、就労ビザへの切り替えや難民申請を検討するケースが増えていることが分かりました。
大阪万博のパビリオンなどで働く外国人は、関係者向けに設けられた「特定活動13号」と「特定活動14号」の在留資格を取得して入国しています。
この在留資格は、万博の準備から閉幕までに限定されているため、期限が切れる前に他のビザへ変更したいとの相談が、行政書士に多数寄せられているとのことです。
今年7月には、万博の国際交流プログラムで滞在していたエチオピア人女性が宿泊施設から姿を消すトラブルが発生し、今月になってようやく所在が確認されました。
引用元:テレ朝NEWS|万博で入国 日本に残る相談相次ぐ(2025年9月16日)

万博を契機に多くの外国人を迎えるため、ビザ発給の審査が従来より緩和されました。
観光やビジネスでの入国が容易になる一方、入国後の行動管理は十分ではなく、所在を追跡できないケースが増えています。
入国直後から潜伏を前提に動かれてしまうと、行政の目が届かなくなるのは必然です。
民泊やゲストハウス、短期賃貸などを利用して頻繁に住居を変えれば、行政や警察が所在を把握するのは難しくなります。
さらに、住所変更を届け出ないまま移動を繰り返すケースも多く、追跡は一層困難になります。
こうした「住所不定」状態は、不法滞在者が潜伏するうえで大きな武器となっています。
入管、自治体、雇用者など関係機関の間で情報が十分に共有されていないことも大きな問題です。
滞在者の活動状況や居住実態が共有されないまま時間が経つと、行方不明者の発見が遅れ、結果的に潜伏を助長してしまいます。

不法滞在かどうかは、服装や言葉遣い、振る舞いといった外見的な要素からは判断できません。
観光客や留学生、技能実習生など合法的に滞在している人と、不法滞在者の見た目には大きな違いがないためです。
結果として、地域住民や雇用者が日常生活の中で気づくのは非常に難しいのが現実です。
在留カードを提示されたとしても、それが必ずしも「合法滞在」の証明にはなりません。
すでに期限が切れていたり、本来認められていない就労活動を行っていたりする可能性があります。
特に、資格外活動の有無や有効期限までは、専門知識がなければ判断できません。
近年は在留カードの偽造も問題となっています。
見た目だけでは本物と区別がつかないほど精巧に作られているケースもあり、一般人はもちろん、企業の採用担当者でも見抜けないことが少なくありません。
これが不法滞在を助長する要因のひとつです。
日本には「留学」「技能実習」「特定技能」「永住者」など数十種類の在留資格が存在します。
それぞれに活動範囲や条件が定められています。
たとえば「留学」ビザでは原則アルバイトは週28時間まで、「技能実習」は特定の業種でしか就労できないといった制約があります。
これらを正確に把握しなければ、適法か違法かを判断するのは難しく、専門家でも線引きに苦労することがあります。

不法滞在者が潜伏する状態を放置すると、地域社会にさまざまな影響が出てきます。
治安が悪化したり、住民が不安を感じやすくなったりすることはもちろん、空き家や民泊が不法利用されるなど、地域の生活基盤が揺らぐ可能性があります。
小さなトラブルが事件へと発展し、地域住民の安全が脅かされることもあるのです。
企業が知らずに不法滞在者を雇用してしまうと、雇用主自身が「不法就労助長罪」に問われる可能性があります。
たとえ「知らなかった」としても免責されるわけではなく、罰金や社会的信用の失墜につながります。
特に建設業や飲食業など外国人労働者を多く受け入れる業種では、このリスクが現実的な課題となっています。
不法滞在者自身も、法的な保護を受けにくい立場に置かれます。
正規の雇用契約ができず、低賃金や過酷な労働環境で働かされるケースが後を絶ちません。
なかには、犯罪組織に搾取されたり、人身取引の被害に遭ったりする事例もあります。
医療や公的支援を利用しづらいため、病気や事故に遭っても十分なケアを受けられず、健康や生命に重大なリスクを抱えることになります。

今後も外国人労働者の受け入れは拡大する見込みです。
その一方で、不法滞在を防ぐための仕組み作りが不可欠です。
外国人労働力の受け入れを進めるうえで、柔軟なビザ発給は必要不可欠ですが、それと同時に「入国後の管理」を強化しなければなりません。
所在確認や報告義務を徹底し、行方不明を防ぐ仕組みを整えることが重要です。
雇用者は在留カードの有効期限や活動範囲を定期的に確認する必要があります。
表面だけをチェックするのではなく、入管庁のシステムを通じた真正性の確認も欠かせません。
入国時に「自分のビザで何が許され、何が禁止されているか」を多言語でわかりやすく説明することが必要です。
理解不足が不法滞在を招くケースも多いため、教育と情報提供の徹底は急務です。
入管、自治体、警察が相互に情報を共有できる体制を整えることで、潜伏を早期に発見しやすくなります。
地域レベルでの監視と支援を両立させる仕組みが望まれます。

万博ビザによる入国は、国際交流や経済効果をもたらす一方で、不法滞在や潜伏といった新たな課題を浮き彫りにしました。
これは一時的な心配ごとではなく、地域社会や企業活動に直接影響を及ぼす現実的な問題です。
今後、外国人労働力の受け入れを進めていくには、制度の整備と適切な管理が欠かせません。
当事務所でも、居住実態の確認や所在調査を通じてご依頼者と社会の安全を守るサポートを行っています。
不安をそのままにせず、警察や専門機関と連携して早めに対応することで、安心して暮らせる社会を築けるでしょう。
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執筆者 / 吉田
人探し調査員歴8年。自身の関係者が失踪した辛い経験を持つ。 独学で多くの捜索方法とカウンセリングを学び実践。 豊富な実践経験から探偵の門を叩き、捜索、カウンセリングのプロとして活躍中。 監修者・執筆者一覧へ
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